坪庭の錦鯉鑑賞池拡張工事
今ある庭池をもっと大きくして欲しい
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坪庭にある鑑賞池の拡張工事のほか
ろ過循環システムの依頼を受けました。
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工事前 |
工事前の池環境
今回の現場は古都、京都の中でも人通りが多い所で、祇園祭も行われる
風情あふれる街並のなかにありました。
軒を連ねるのは、「京町家」と呼ばれる独特の家です。
そこには坪庭にある約40年前に造られた水量2tほどの池があり、
現在飼育している錦鯉が大きくなり手狭になってきました。
水漏れも激しくなってきたので、防水するよりも
できれば池を解体し、新しく池拡張して、水深も深くしたいとのこと。。
メンテが容易で水造りができる機能的な鑑賞池造りをご用命いただきました。
工事中錦鯉は一時預かり池へ避難させます。
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池改修後の予定
2×3×0.8(深)m小判型
総水量約4t 錦鯉の飼える和風鑑賞池
沈殿分離槽・スーパーマリン併設の
京阪錦鯉濾過システムを導入
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既存池解体・掘削 |
池の水を抜きます。
水中ポンプセットを使用し、池の水をどんどん抜いてゆきます。
大容量ですので池水の汲み上げ、排水、水抜き 濾過槽の掃除用に、便利なアイテムです。
水中ポンプセット→こちら
既存の池を解体してゆきます。
京町屋・坪庭内の現場なので、通路がありませんし、重機も入れませんので、
全て人力で行います。あらゆる道具を駆使し、池を解体してゆきます。
ガラ・残土搬出や資材・機材搬入は部屋の中を通らせていただきました。
できるだけ大きな池になるように、広く掘ってゆきます
部屋の一部を資材仮置き場としてかしていただきました。
お施主様ご協力ありがとうございました。
工事中錦鯉はストック池へ避難させます。
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底水配管 |
底水配管工事
比重の重たいアンモニア・硝酸・亜硝酸を効率よく浄化循環させる池造りに大切な工事です。
この配管があるのと無いのとでは浄化効率(飼育水の出来)に格段の違いが見られます。
池水は集水ピットからサイフォン現象を利用して沈殿分離槽に集水し、
ポンプアップして強制濾過機に水を循環します。
このシステムはポンプアップを開始するだけで
池底面の不純物がどんどん沈殿分離槽に集水されますので
非常に効率の良い濾過循環が可能になります。
※サイホン現象とは、2つの水槽間を管でつないだときに、管の中が水で満たされると、
2つの水槽の水位が同じになろうとする現象です。
水の中にすむ魚のおしっこやエサの食べかすは比重が重たいので池の底に沈みます。
その悪い水を沈殿槽に集約し、効率よく濾過・浄化循環するために必要です。
その為に必要な池底集水ピットユニット
集水ピットユニットがあれば池底工事が楽に効率よく工事でき、作業日数の短縮にもつながります。
底水配管工は池の底下に埋設する配管ですので、池を造ってしまってからでは大がかりな工事を必要とします。
池造りは最初が肝心といわれる所以(ゆえん)です。
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クラッシャー敷き・ |
均一にクラッシャーを敷いてゆきます。
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ステコン |
まんべんなく均してゆきます。 |
ブロック積み |
小判型にブロックを積んでゆきます。
和風だからといって下から石組はしません。
石とモルタルはひっつきません。石組の目地は水漏れの原因になるからです。
そういうノウハウを知らないと池造りは失敗に終わります。
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CBブロック(オール充填用)
一般にはあまり流通しませんが、縦横共に穴の開いたオール充填用というブロックを使用します。
オール充填とはブロックの空洞部分全てにモルタルを充填する工法で、
普通のブロックなどでは継ぎ手部分と鉄筋の所だけ充填するという違いがあります。
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沈殿分離槽 |
沈殿分離槽も一緒にブロック積みします。
沈殿分離槽は池底より20㎝高く設定されております。
場所がない現場でも必ず欲しいアイテム
今回は省スペース型の三角形です。
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石組工事 |
景観に配慮し、なおかつ錦鯉が怪我しないように慎重に石を組んでゆきます。
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左官モルタルコテ仕上げ |
腕の良い左官職人によってしっかりと「おさえ」をしてもらいます。 防水塗料だけを塗ればいいという声も聞きますが、塗料によってはアクが生き物に害を及ぼすこともあります。 素人ではできないたくみの技でもあります、普通に壁を塗るのとはわけが違います。
「おさえ」がしっかりできてないと水漏れの原因のほかにあく抜きができない池の裏側から
アクが出て大切な錦鯉が死ぬ原因にもなり、せっかくの池作りは失敗に終わります。 ※最高に「おさえ」ができている壁面は自分の顔が鏡のように映ります。 「おさえ」をしっかりできることが水漏れをしない最大のポイントといっても過言ではありません。
「おさえ」ができてなければ防水モルタルを使っても意味がないので、使用してません。
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池用塗料 |
錦鯉をより見栄え良く、健康に育成できるよう鑑賞池用塗料を塗ります。
黒色が錦鯉にとって一番落ち着く色で、綺麗に見え引き立ちます。
水を張ってない状態だと黒一色で、不気味だなぁと思うかもしれませんが、ご安心下さい。
逆に池に明るい色を塗ると錦鯉が落ち着かず、キワがぼけ綺麗に見えません。
また、池自体が強調されすぎて周りの景色とのバランスが崩れてしまいます。
水色とか塗る池があるそうですが、時間が経つとコケがつくのでむしろ意味が無くなります。
鑑賞池用塗料
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沈殿分離槽 |
沈殿分離槽の蓋をウッドデッキ調にし、間近で錦鯉を鑑賞できるようにしました。 |
水張り・試運転調整 |
水を張って試運転調整 錦鯉を放流します。
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ろ過設備 |
生物膜式循環濾過機スーパーマリンNEW-470設置 「魚を買う前にまず水を飼え」をいわれるようにまず池を作ったら、水を造ります。 水造りとは生き物が健康に住むための水を作ることです。 その結果、水が透明になり、錦鯉を鑑賞できる透明度を維持することができます。 水造りに手間をかけないと後々、アオコや水のにごりに苦労します。
そうしないためにも、水つくりをよく考えましょう。
手間要らずの水造りを実現します。
この濾過装置には物理濾過と生物濾過を一緒に行うシステムになっており、 レバーを操作するだけで簡単に逆洗・濾材洗浄が出来るようになっております。
非常にコストパフォーマンスに優れた装置です。
既設の池でも優れた効果を発揮します。 |
完成 |
京阪錦鯉濾過システム概要
錦鯉の飼える和風鑑賞池(庭池)
4×6×1.2(深)mひょうたん型 総水量約4t
循環濾過:スーパーマリンNEW-470
循環ポンプ:200w/100V
ポンプフィルター装備
爆気装置:アクアジェット(ろ過処理水)
鑑賞池用池底集水ピットユニット 底水配管・沈殿槽(サイフォン方式)
新水:水道水
参考施工価格帯 |
○ |
150~250万円 |
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250~350万円 |
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350~500万円 |
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500万円以上 |
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下から石組しなくても水を張れば、立派な和風鑑賞池になります。
下から石組しても池の中には苔が生えますので、石を組む意味はなくなります。
池の中は恰好を重視するより機能性を重視します。
池はキャンバス 錦鯉は絵の具 鑑賞池は素敵な動く絵画のようです。
池の中は錦鯉の習性や水質のことを考慮し、錦鯉が怪我しないよう、障害物はなくしております。
池の外は景観に配慮した和風構造になっております。
お施主様にも大変喜んで頂きました。錦鯉も大きい池に移送され喜んでいるようです。 |
ブログでも製作工程公開中!!http://koibest.blog.so-net.ne.jp/2011-10-03 |